第1話「羽の舞う夜」

  • 飯田橋交差点
  • 飯田橋 ラ・トゥール
  • LaQua
  • 芸能の神社 牛天神
  • 文京区伝通院
  • 後楽園 銀杏並木

STUDIO FEATHERの誕生秘話です。
当時、ぼく(=オーナー 別役慎司)は、イギリス留学をきっかけに仕入れた世界の俳優訓練を日本に芽吹かせるべく、演技のワークショップを行っていました。といっても、大規模なものではなく、公民館を利用して、週1~2回程度です。お金がない自分には、地道にコツコツ歩んでいくしかありませんでした。

毎月毎月公民館に利用申請しにいくのも大変でしたし、なかなか部屋を借りられないときもあります。舞台公演をやろうものなら、もっと大量に部屋を押さえなければいけないので、いくつもの施設を行脚することになります。
やはり、夢としては「持ちスタジオ」がほしかったのです。

公民館を利用しての演技のワークショップは5年ほど続きました。
塾講師や、他の養成機関での演技講師で、細々とした収入はありましたが、生活環境の質は低いままでした。そこで、昼間の時間帯に英会話学校でもやろうかと思い、住居兼教室となる物件を探しはじめました。当時住んでいたのは所沢でしたので、所沢でです。とても素敵な物件がありました。スペイン調で二階建てです。
しかし、審査で落ちてしまいました。新しい人生の幕開けにウキウキしていただけにショックでした。

そのときに、たまたま運命的に見つけたのが、Holic Houseの物件でした。
まさかのワンルームで50㎡を超える広さ。スタジオとして使うにはうってつけです。心臓がドキドキしました。そして、内見を申し込みました。

東京ドームから歩いて10分。玄関も綺麗で、エレベーターを乗るときに、あまりの立派さに「無理だな。惜しいな」と思いました。中を見せてもらっても驚き。美しい白い内壁に、天井高3m! 演劇スタジオとして申し分ない作りです。それが、普通の住居・事務所OKの物件で出ているのですから。
ちょうどHolic Houseが新築リノベーションで、賃貸に出されたところだったので、どこもピカピカです。
惚れ込みました。最高でした。驚くことに、歩いて1~2分のところに、牛天神という芸能の神社もあり、これは演劇の神様が贈り物をしてくれたのだと解釈しました。

なんとか開業資金を親から借りて、無事契約することができました。
2005年の2月。契約を済ませて、所沢の自宅に帰った夜、本当に羽としかいいようのない、フワフワとした大きな雪が、真っ暗な夜空から無数に舞い降りてきました。
このとき、「ああ、神がお祝いしてくれている」と確信したのです。

  • Posted by: Shinji Betchaku
  • Date: December 2012